WEBデザイナーとして仕事をする上で、クライアントとのやり取りは避けて通れない。
しかし、クライアントワークには独特のルールがあり、注意しないと信頼を失う原因になってしまう。
この記事では、クライアントワークでやってはいけないNG行動を紹介する。
プロのデザイナーとして長く活躍するために、ぜひチェックしてほしい。
1. ヒアリングを適当に済ませる
デザインのクオリティ以前に、クライアントの要望を正しく理解することが最優先。
しかし、ヒアリングを適当に済ませると、方向性のズレが生じ、何度も修正を繰り返すことになる。
NG例
- 「おしゃれなデザインでお願いします!」と言われ、そのままデザインを進める
- ターゲットや目的を深掘りせず、見た目だけでデザインを作る
改善策
- 「誰に向けたデザインなのか?」を具体的に聞く(例:「20代女性向けの化粧品ブランド」など)
- 「デザインのゴール」を明確にする(例:「お問い合わせを増やしたい」「ブランドの世界観を伝えたい」など)
- 参考デザインをクライアントと共有し、イメージのすり合わせを行う
ヒアリングをしっかり行うことで、後々の修正を減らし、クライアント満足度を高めることができる。
2. クライアントの指示をそのまま受け入れる
「クライアントが言うならその通りにすればいい」と考えるのは危険。
デザイナーの仕事は、ただ指示に従うことではなく、プロとしての視点で提案すること。
NG例
- クライアントの要望が明らかにデザインやUXを損なうものでも、そのまま実装する
- 「とにかく派手にしたい」「目立つように赤と黄色で」など、曖昧な指示をそのまま形にする
改善策
- 「なぜこのデザインが必要なのか?」を論理的に説明する
- デザインの根拠を伝えつつ、クライアントにとって最適な提案をする
- 「目立たせたい」という要望なら、色ではなくレイアウトや視線誘導で解決できる方法を提案する
クライアントの意見を尊重しつつ、デザイナーとしての視点を持って対応することが重要。
3. 連絡が遅い、レスポンスが悪い
クライアントワークでは、レスポンスの速さ=信頼につながる。
特にフリーランスの場合、連絡が遅いと「この人に仕事を任せて大丈夫だろうか?」と不安を与えてしまう。
NG例
- メールやチャットの返信を2〜3日放置する
- 修正依頼を受けたのに、対応の進捗を伝えずに放置する
改善策
- 24時間以内に返信をする(即対応できなくても「確認しました」と伝える)
- 納期の目安を伝える(例:「明日中に対応します」など)
- 長期間作業する場合は、途中経過を報告する(例:「現在7割ほど完了しました」など)
連絡が早いだけで、「仕事ができるデザイナー」として信頼を得ることができる。
4. 修正依頼に対して感情的になる
修正依頼が来ると、「こんなに頑張ったのに…」「またやり直しか…」と落ち込むこともある。
しかし、クライアントワークでは修正は当たり前。感情的にならず、冷静に対応することが大切。
NG例
- 「このデザインの方が絶対にいいのに!」と反論する
- 修正依頼を無視する、または対応を渋る
改善策
- まずはクライアントの意図を確認する(「なぜこの修正が必要なのか?」を聞く)
- 納得できない場合は、別の案を提案する(「この方法ならどうでしょう?」と代替案を出す)
- 「修正=否定」ではなく、「より良いデザインにするための調整」と考える
修正依頼は、クライアントがデザインをより良くしたいと考えている証拠。
プロとして、柔軟に対応しよう。
5. 著作権を軽視する
デザイナーとして絶対にやってはいけないのが、無断で画像やフォントを使用すること。
クライアントのWEBサイトや広告で著作権違反が発覚すると、デザイナー自身の信用も失うことになる。
NG例
- Google検索で見つけた画像をそのまま使う
- 有料フォントを勝手に使い、クライアントにライセンス費用を請求される
改善策
- フリー素材サイト(Unsplash, Pexels, Pixabayなど)を活用する
- フォントは商用利用OKのものを選ぶ(Google Fontsなど)
- イラストやアイコンも、ライセンスを確認して使用する
デザインのクオリティが高くても、著作権違反をすると信頼を失い、仕事を続けることが難しくなる。
6. 納品後にフォローをしない
納品したら終わりではなく、その後のフォローも大切。
特にWEBデザインの場合、実際に公開された後に問題が発生することもある。
NG例
- 納品したら連絡を断つ
- 修正依頼が来ても追加料金の話をせずに対応し続ける
改善策
- 「何か問題があればご連絡ください」と一言添える
- 修正の範囲を事前に決めておく(例:「納品後の修正は1回まで無料」など)
- 追加作業が発生する場合は、料金を明確に伝える
フォローをしっかり行うことで、リピート依頼や紹介につながることも多い。
まとめ
クライアントワークでやってはいけないNG行動を防ぐことで、信頼されるデザイナーになれる。
【やってはいけないNG行動】
- ヒアリングを適当に済ませる
- クライアントの指示をそのまま受け入れる
- 連絡が遅い、レスポンスが悪い
- 修正依頼に対して感情的になる
- 著作権を軽視する
- 納品後にフォローをしない
デザインスキルだけでなく、コミュニケーション力や対応力も重要。
クライアントとの信頼関係を築くことで、継続的に仕事を受けることができる。